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ひまつぶし相談所

ひまつぶし専門家です。きままに、なにかを書きます。きらくに、読んでね。

五十嵐貴久 「リカ」。※ネタバレあり。

こわかった...。どういう小説か簡潔に説明すると、「リカ」という女に本間たかおという男がストーキングされる話。

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ただし、そのリカの精神と行動が異常で、「ストーキング」なんてレベルではない。リカによって、たかおは人生をめちゃくちゃにされてしまう。

 

2002年の話。大学の後輩の勧めで、軽い気持ちでインターネットの出会い系に登録した本間。妻子もちで、年は42歳。何人かの女性と出会い、火遊びをする。そんな中にあらわれた「リカ」と名乗る、看護師をやっているとう女性。メールをやりとりを何回かするうちに、本間はリカを運命の女性だと思うようになる。だが、次第にリカの言動がおかしくなってくる。言っていることが支離滅裂で、矛盾が多い。リカからの一方的な連絡もエスカレート。1日に100通以上のメールを送りつけたり、着信があったり...。

 

さすがに怖くなった本間は、ケータイを壊し、新しいケータイに買い換えた。もちろん電話番号は変えた。だが、しばらくするとなんとリカから新しいケータイに着信が...。さらに本間の会社にも現れたらしく、スクリーンセーバーがRIKAの文字に変えられていたり。警察に相談しても相手にしてくれないので、大学時代の知り合いで、元刑事で今は探偵事務所を構えている原田という男に相談することに。リカという女の素性を調べてくれたのだが驚くべきことが判明。

 

昔リカが働いていた病院で一緒に働いたことのある看護師の証言によると、リカはそこの医者を殺したらしい。証拠はないが、犯人はリカしかいないという。リカはその医者に恋をしており、自分のものにならないから殺したらしい。

 

本間の恐怖はさらに高まる。そんな中、本間家にもリカは現れるようになり、見張っていた原田は何者かに殺されてしまう。原田の刑事時代の先輩の菅原という刑事から連絡を受け、リカについて知っていることを全て話す本間。

 

そして、今度は娘にリカの魔の手が。砂場で友達と遊んでいたところを誘拐されてしまう。幸い、すぐ見つかり、いたずらもされていなかったが、背中に赤い十字架がペイントされて、ショックで口がきけなくなっていた。

 

もうこれ以上は耐えられないと感じた本間は、ついにリカと会い、決着をつけることにする。豊島園の駐車場におびき寄せ、とうとうリカと対峙。まずは説得して警察に連れて行こうとするが、話にならない。次第に身の危険を感じた本間はゴルフ倶楽部でリカを思い切り殴りつける。気を失った隙に車に乗せるが、突然意識を取り戻し、麻酔を注射され、拉致されてしまう。

 

目を覚ますとどこかの部屋で、椅子にくくりつけて身動きが取れなくなっていた。ここでもやはりリカには何を言っても通じなく、いよいよ殺されてしまうのか、というところで間一髪、菅原刑事が入って来る。リカへのあまりの恐怖から拳銃を2発打つ。致命傷を受けたリカは救急車で搬送された。

 

これで一件落着のはずが、菅原から本間に着信が入る。ずいぶん取り乱した声で、信じられないことを言う。なんと、リカが救急隊員と運転手を殺して逃げたのだという。本間のところに向かうはずだから急いで逃げろ、というのだが、唖然としている本間のところにリカはあらわれた。再び拉致され、本間は生きたままバラバラに解体されてしまう...。その第一発見者の菅原は発狂してしまう。

 

こわい、こわすぎる話だった。夜外に出るのがこわくなった。何かの物音に敏感になった。私のとこにもリカが現れるんじゃないか、と。出会い系はやめよう...。やったことないけど。

 

「リカ」はここまでで物語は終わっているけど、続編の「リターン」という小説が出ている。実はこっちを先に読んでしまったのでリカがどういう話かは大体知っていた。リターンの中でリカ事件の概要が説明されていたからだ。

 

てなわけで、セットで読むのがオススメです。